雪中梅花小禽図

2024.02.25

雪中梅花小禽図

雪が積もる初春の景色が描かれています。大きな岩の奥に、白梅、笹、枯芦が複雑に重なりながら生え、左右合わせて三羽の小鳥が羽を休めます。雪や梅の白さは、背景に薄墨を塗ることで紙の地色を際立たせたり、ところどころ胡粉(ごふん)を塗るなどして表現しています。作者は不明ですが、描法や画面構成などから、室町時代後期の画僧・雪舟(1420~1502/1506)の影響を受けて制作されたと考えられます。雪舟は、中国宋元時代の古画や明時代の絵画を学び、山水画や花鳥画を得意としました。

▲ TOP