古染付桜川平水指

2024.02.24

古染付桜川平水指

 

見込には桜の花が散らされ、側面には高い波が描かれています。どっしりとした厚手で、歪みを持たせた円形をしています。

古染付とは、明時代末を中心に景徳鎮窯(けいとくちんよう)で生産された、青色の顔料で絵付けした白磁器の日本での呼び名です。中国陶磁は薄く端正な形をしているものが正統ですが、古染付には形も絵も粗雑なほどのびやかに作られた茶道具が多く、日本の茶人による注文が関わったと考えられています。この水指もその一例で、敢えて厚手に作られ、歪みを加えられています。桜も中国では使われない文様です。

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