崔子玉 座右の銘

2025.09.21

崔子玉 座右の銘

およそ2000年前、後漢の政治家・崔子玉は兄の仇討ちによって罪を犯し、のちに大赦により郷里に戻りました。そこで自らの過ちを悔い、戒めとして記した100字の言葉は「座右の銘」の語源とされています。約700年後には空海によっても写され、その道徳観は人としてとても大切なものだと思います。かつて空海の真筆に触れた際、墨の濃淡や筆の勢いが昨日書かれたかのように鮮烈に伝わり、深い感銘を受けました。2013年に出版した禅語を軸とした小品集『コトバノ森』でも、この1作を中心に据えました。今回の展示では、文字を自然界に見立て、刀に施された動物の意匠が、この道徳の森でかくれんぼをするような展示になればと思い、一言一句心に刻みながら新たに書き出しています。(中塚翠涛)

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