十二天図屏風

2023.09.29

十二天図屏風

右隻
左隻
羅刹天・水天

風天・毘沙門天

月天・地天
 

焔魔天・火天
帝釈天・伊舎那天
日天・梵天

 

密教における方位を守護する十二の神です。その姿は掛軸や屏風に描かれ、密教の儀式において用いられました。この屏風では、すべて立ち姿で、火焔(かえん)で縁取られた輪光(りんこう)を背負い、足元に蓮の葉をかたどった荷葉座(かようざ)があらわされます。鮮やかな色彩感覚や写実的な顔貌表現から、中国・宋時代(10~13世紀)の画風を意識したと想定されます。

納める箱の蓋裏と画面下部に記されたそれぞれの銘文により、戦国時代に肥前国(現:佐賀県)領主であった小田政光(おだまさみつ、?~1558)が息子・諸満丸のために寄進した十二天図で、作られた当初は12幅の掛軸であったことがわかります。

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