2023.11.29
円形の一部を大きく歪めて縁を高く反らせています。白地に鮮やかな藍色で、傘を差した人物、樹下の楼閣、船が二艘浮かぶ水辺、高くそびえる山が描かれています。歪んだ鉢面に描くことで生じるアンバランスな構図がかえって面白く、味わいがあります。
中国・明(みん)時代末に景徳鎮窯(けいとくちんよう)で焼かれた、緻密な白磁に藍色の染付で文様を施したやきものを、日本では祥瑞(しょんずい)と呼びます。茶の湯の道具類が主体であり、小堀遠州(1579~1647)をはじめとする江戸時代の日本の茶人による注文で作られたと考えられています。
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