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2024.02.25
唐織とは、主に女役の表着(うわぎ)として用いられる小袖形式の能装束です。赤い色が入る唐織は「紅(いろ)入り」といって若い女性の役に用いるのに対し、萌黄色や藍色、紫色を基調とするこの唐織は、年配の役柄が着用する「紅(いろ)無し」です。身丈が128.3㎝と短く、袖の幅も狭く作られていることから、初期の貴重な作例だと分かります。能が舞台芸術として完成されていくにつれ、また江戸時代を通じた服装の流行にも影響を受けながら、能装束は芸能衣装として大きく派手になっていきます。
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