皇后官女歌意図

2024.04.28

皇后官女歌意図

紫式部「女郎花さかりの色を見るからに露のわきける身こそ知らるれ」
小大君「岩橋の夜の契りも 絶へぬべし 明くるわびしき 葛城の神」
二条后「春霞たてるやいづこみよしのの吉野の山に雪はふりつつ」
清少納言「夜をこめて 鳥のそらねは はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ」
和泉式部「世の中になをも降るかな時雨つつ雲間の月のいでや思へと」
式子内親王「はな薄また露ふかしほに出でて眺めんとおもふ秋のさかりを」

 

和歌に優れた12人の女性歌人たちの肖像画に、各人が詠んだ和歌とそれに因んだモティーフを書き添えた絹本の画帖です。それぞれ12人の異なる狩野派絵師が分担して手掛けた寄合書きとなっています。個性がありながらも穏やかで優美な顔立ちと、美しい装束が華やかさを演出した人物表現が巧みです。

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