西行物語図屏風

2024.03.30

西行物語図屏風

武家に生まれた西行(1118~1190)は23歳で突然出家し、修行のため各地をさすらいながら多くの和歌を詠み残しました。その生き方は憧憬の的となり、没後まもなく伝説化されていきます。鎌倉時代には、それらの説話や和歌をまとめた伝記『西行物語』が成立し、絵巻をはじめ、画帖や屏風など様々な形式で絵画化されるようになります。この屏風には、金雲の合間に『西行物語』の9つの場面が描かれています。細部にいたるまで丁寧な線と彩色で描写されています。屏風が納められた箱の書付は、作者を江戸時代初めのやまと絵絵師・住吉如慶(すみよしじょけい、1599~1670)と伝えます。

▲ TOP