茶杓 銘 松風

2023.12.22

茶杓 銘 松風

 

胡麻のような模様が入った竹を用いて、中央に節を配し、抹茶を掬う櫂先(かいさき)が少し右に傾いています。千宗旦(1578~1658)は、「松風」と「村雨」の茶杓を作り、松風を四男・仙叟宗室(せんそうそうしつ、1622~1697)に、村雨を三男・江岑宗左(こうしんそうさ、1613~1672)に譲りました。宗旦は、千利休の次男・千少庵(1546~1614)の子で、字は元伯、号は咄々斎(とつとつさい)と名乗りました。11歳の頃、大徳寺の春屋宗圓(しゅんおくそうえん、1529~1611)のもとで身の回りの世話をする喝食(かっしき)となりますが、文禄年間(1592~1596)に千家再興のために還俗し、不審庵(ふしんあん)にて家督を継ぎました。

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