重文 銹絵絵替角皿 十枚のうち

2023.12.22

重文 銹絵絵替角皿 十枚のうち

竹賛四字
竹雀

 

器胎は、陶工・絵師として活躍した尾形乾山(1663~1743)、絵付けは、その兄で絵師・工芸意匠を得意とした尾形光琳(1658~1716)による合作です。正方形に象られた器に淡い卵殻色の釉薬をほどこし、さらにその見込には、酸化鉄を含んだ鉄釉を用いる銹絵で絵付けされています。様々なモティーフが、本紙に見立てた四角い枠の中に大らかな筆致で描かれています。モティーフは全て異なりますが、なかでも竹は10枚中の3枚にあらわされています。側面には花葉文や唐草文が縁取るようにあしらわれています。

 現在藤田美術館には同形の角皿が10枚一組で伝わっていますが、箱の表書によると、かつては20枚揃いだったものが、明治時代に藤田家に納められた時点で16枚になり、さらにその後6枚を譲渡したことがわかります。

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