竹林七賢図

2023.12.21

竹林七賢図

右隻
左隻
白文瓢印「周継」
朱文鼎印「雪村」

 

 

「竹林七賢」は、中国・晋(しん)時代(265~420)に俗世をさけて竹林に隠棲し、囲碁や酒を嗜み、琴を弾き、清談をした7人の隠者たちを指します。右幅の三人は掛軸を広げながら、左幅の四人は赤く彩色された霊芝(れいし)を囲みながら楽しげに談義しています。隠者たちを囲むように、鋭く細かい筆線であらわした荊のように生い茂る竹や、勢いのある筆のかすれを生かした渇筆(かっぴつ)によって力強く輪郭を縁取った岩肌など、自然景が様々な筆法を用いて描かれています。

雪村周継(一五〇四~一五九八)は、室町時代に関東で活躍した画僧です。常陸国(茨城県)の豪族・佐竹氏一族として生まれ、幼くして出家し画僧となり、関東や東北を遍歴しながら仏画や肖像画、水墨画など数多くの作品を手がけました。

 

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