
散りばめられた8枚の扇に、近江の名勝をあらわした「近江八景」が描かれます。中央上から「矢橋帰帆(やばせきはん)」、「石山秋月(いしやましゅうげつ)」、「唐崎夜雨(からさきやう)」、表と裏にまたがる2つのうち右が「比良暮雪(ひらぼせつ)」、左が「堅田落雁(かただらくがん)」です。金をふんだんに用いた、華やかな印象です。根付には親子と思われる大小2頭の獅子がおり、小さい獅子が大きい獅子の股下から顔を出しているという、可愛らしい意匠です。
せんめんおうみはっけいまきえいんろう
Medicine case designed “The Eight Views of Ōmi” on fans with lacquer
江戸~明治時代 19世紀