重文 歯車形碧玉製品

はぐるまがたへきぎょくせいひん

[Important cultural property] Cog wheel shaped Green Tuff Object

古墳時代 4世紀

「碧玉製品」とありますが、実際にはグリーンタフという緑色の加工しやすい石材で作られた石製品(せきせいひん)です。電動のこぎりを思わせる、三角形の突起が11個ついています。スイジガイという6本の突起を持つ巻貝をの形をもとにして作られたと考えられますが、珍しい形であり、同形品は発見されていません。石製品としては大型のため、権力者が持つ宝器としてつくられたと思われます。明治10年10月、大阪府柏原市にあるヌク谷東ノ大塚古墳から発掘されました。堺県令・税所篤(さいしょあつし、1827~1910)がこの発掘の指示をしたといいます。この石製品は発見後しばらく税所の手元にあったようですが、その後藤田傳三郎の手に渡りました。