交趾中亀香合

こうちちゅうがめこうごう

Incense Container, Cochin-ware with a turtle shaped lid

中国・明時代 17世紀

亀の形にかたどり、蓋全体に緑釉を、甲羅には黄釉と白檀塗をほどこしています。身の内外には透明釉が掛けられています。交趾焼とは、中国・福建省の漳州(しょうしゅう)窯付近で、素地に色釉を掛けて焼かれたものです。日本には江戸時代初期に多数もたらされ、そのなかでも蓋物を茶人たちが香合に見立てて珍重しました。安政2年(1855)発行の『形物香合相撲』は、道具商など茶道具の目利きたちによって作られた、相撲番付を模した型物香合の格付表です。この香合は東の前頭五枚目に格付けされています。