春日厨子

かすがずし

Kasuga Zushi (Shrine)

南北朝~室町時代 14~15世紀

春日厨子とは、多くの場合、四方向に屋根面をもつ形の厨子のことをいいます。

中央に座るのは弘法大師空海で、その右隣には宝珠(ほうじゅ)を持つ龍王がいます。背景に描かれる山の上には宝珠が浮かび、左右には向かい合う双龍と、赤い日輪、金色の月輪があらわされます。宝珠とは如意(にょい)宝珠ともいい、あらゆる願いを叶え、不幸や災難を除く不思議な玉のことです。正面扉の左右にはそれぞれ愛染(あいぜん)明王と不動明王を、側面扉の左右には阿弥陀如来と地蔵菩薩をあらわしています。

釈迦の遺骨である舎利(しゃり)を納めた容器が伴っていたと推測されますが、現在は伝わっていません。描かれているモチーフは全て、空海をとりまく宝珠や舎利への信仰に関係していると考えられます。