雪月花三都三幅対のうち月図

せつげつかさんとさんぷくついのうちつきず

Moonlit Night at Sumida River from Snow, Moon and Flowers (Setsugekka)

西山完瑛(にしやまかんえい)

明治28年(1895)頃

澄みわたる夜空に秋月が煌々と輝き、おだやかに流れる川と鳥居を照らしています。江戸の名所、三囲稲荷(みめぐりいなり)を望む隅田川の月夜です。隅田川左岸の低地にある三囲稲荷は、土手越しに上部だけを覗かせる石鳥居で親しまれました。この絵は、中幅に大阪住吉大社の雪景、左幅に京都嵐山の桜を添え、三都の雪月花の風景を描いた三幅対のうちの右幅にあたります。作者の西山完瑛(1834~1897)は、絵師である父の西山芳園(にしやまほうえん、1804~1867)に手ほどきを受け、親子で大阪の財界人に人気を博しました。