千体聖観音菩薩立像

せんたいしょうかんのんぼさつりゅうぞう

One Thousand Standing Sho-Kannon Bosatsu

平安時代 12世紀

「興福寺千体仏」とも呼ばれ、奈良・興福寺北円堂に伝わったとされる木彫の観音像です。明治時代末期には、運営資金のために売却するなど、興福寺から破損仏が民間に流出する機会が何度かありました。藤田美術館が所蔵する50体は、そのような経緯で流出したとされる千体仏の一部と考えられます。千体仏は、過去・現在・未来に千の仏があらわれるという仏教の思想に基づいており、その姿を彫刻や絵画であらわすことが平安時代末期に流行しました。複数の仏師によってつくられたと考えられ、展示している2体も作風が異なりますが、共通して穏やかで優美な平安時代らしい雰囲気を持っています。ところどころ、肉身の金箔や衣の彩色が残っています。