虚空蔵菩薩像

こくうぞうぼさつぞう

Kokūzō Bosatsu

鎌倉時代 13世紀

5体の仏をつけた宝冠や胸飾りを身に着け、蓮台に座る虚空蔵菩薩が描かれます。その下には山水や人物が見られ、あたかも上空に浮かんでいるかのような表現となっています。この菩薩は記憶力を飛躍的に高める求聞持法(ぐもんじほう)という密教における加持祈祷(かじきとう)の本尊としてあらわされます。光背やそこから放射状に伸びる光に金ではなく銀が使用される点や、描かれた当時から鮮やかに残る彩色が特徴です。現在の奈良県大和郡山市内にある額安寺に伝わりましたが、明治時代に藤田家の所蔵となりました。鎌倉時代の虚空蔵菩薩の現存作例は少なく、貴重なものです。