◉[国宝] 玄奘三蔵絵 第9巻

げんじょうさんぞうえ

"Illustrated Life of Tripitaka Master Xuanzang "

高階隆兼(たかしなたかかね)

鎌倉時代 14世紀

法相宗の祖である玄奘三蔵の一生を描いたこの絵巻は、奈良・興福寺大乗院が秘蔵し、門主交代の時に新門主だけが見ることを許されたと伝えられています。このように開かれる機会が少なかったため、良質な顔料による彩色が制作当時のまま鮮やかに残っています。第9巻の冒頭では、当時の北インドを統治していた戒日王(かいにちおう)が、人々に分け隔てなく施しをする「無遮大施(むしゃだいせ)」を行うために河を渡っています。戒日王は玄奘を手厚くもてなし、帰国を何度も引き止めました。